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1 | 展示イメージ
2 | 仮面の紫陽花 "OMOTE - Amaterasu"
3 | 宙に浮く草束 "TURUSU"
4 | 手に乗る草の環 "EN"
5 | "OMOTE - Tajikarao"
6, 7 | 特別版 "TURUSU _ sp” TURUSU + 草木染めのモヘアの毛糸 + アンティークのリング
8 | "EN - 紫陽花"
9 | 小面の写し "NOH - 能"
10 | 写真作品シリーズ [ Overlay ] 花の面
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展示DM
photo, design, text _ shinya horinouchi
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K i K u s a
目 を 瞑 る と 瞼 は 赤 く 視 え る
M I K R O K O S M O S
S o l o e x h i b i t i o n
会 期 | 2 0 2 4 . 1 1 . 2 s a t . - 1 1 . 2 4 s u n .
会 場 | m i n a p e r h o n e n g a l l e r i a n o l l a
休 堂 日 | 木 曜
開 廊 時 間 | 平 日 1 1 : 0 0 - 1 9 : 0 0 , 土 日 祝 1 0 : 0 0 - 1 8 : 0 0
作 家 在 廊 日 | 1 1 . 2 , 3
目を瞑ると瞼が赤く視える
手掌を伸ばすと指先は碧い空になる
緑翠色の大地に息を吐き
鼻から肺いっぱいに花馨を吸い込むと
野を吹く風に體を浮かせることもできる
我らと朝は
今日に有難うと手を合わせる
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展示作品一覧
仮面の紫陽花 ” OMOTE ”
一条の光線 ” HIKARI - 爍 "
小面の写し ” NOH - 能 ”
宙に浮く草束 ” TURUSU _ sp ”
手に乗る草の環 " EN "
光と花の紋様 " ROSETTE "
花の精 " ANTHOS "
_展示
野辺の草はらから自然の幾分を摘み採って、草花一本が心のよりどころとなる植物作品。
大きいは小さく、小さいは大きく、草花のミクロコスモスに触れ合う。
花糠薄、茅萱、小粒金狗尾、紫陽花、何でもない草花が感性の輪郭を広げてくれる。
_植物インスタレーション<青の転生>
花が散る咲くを繰り返すことで生まれるサイクルを空間に描く。
展示企画・演出・設営・写真 / KiKusa
空間 / mina perhonen
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展示作品詳細
< OMOTE / 面 > 仮面の紫陽花
日本神話の天の岩戸隠れで諸神が唱えた秘文がある。
「あわれ あなおもしろ あなたのし あなさやけ おけ」
天照大神が御身隠れしていた岩戸から再び現れ、暗黒世界に光が戻ったことを神々が喜び舞い歌った曲。
天晴れて、ああ面白い、ああ楽し、ああ草花や木々も清らかで、世界は喜びに満ちるままに。
「面白」とは、天の岩戸を開けた時の光が神々の顔を照らし、顔(面)が白くなって喜びに包まれ輝いた様子の事を「面白い」という。
紫陽花作品の「OMOTE」は、神々の顔(面)を象るシリーズ。
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< HIKARI / 爍 > 一条の光線
岩戸が開かれる時の光線。
「生の歓び」が放つエネルギー。
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< NOH / 能 > 女面「小面」の写し
能楽は、「現世」と「霊界」が交じわる舞台の狭間に、生死表裏を行き来する際に生まれる「揺れ」のような超自然を体現する世界。
能楽の面(オモテ)は室町時代から伝わる名品の面を”本面”とし、それを代々に「写し」して新しく作られてきた。
古い傷や擦れ具合いも含めて本面のそのまま忠実に再現する「写し」という手法は、日本の美的精神性をよく現している。
草花で能面を写すシリーズ。
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< TURUSU _ sp > 宙に浮く草束
空間に吊るす草花のアートオブジェ<TURUSU>の特別版。
一本の草の向こう側には「風に薫る草原」の風景がある。
吊るす糸は草木染のカラフルな”モヘアの毛糸”と、天井に引っ掛けるリングには19世紀アンティークの骨製リングをセットにした特別仕様。
色と縁(ゆかり)がクロスする空間を彩る。
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< EN > 手に乗る草の環
か弱い草に目立たぬ草花は手の平に乗る野べの宝の草。
「まどか・おだやか・欠けるものがなく満ちる」を意味する<円>、
「めぐりあわせ・つながり・むすびつき・えにし」を表す<縁>、
ひとつの縁がつながり、人から人へと結びつき、季節が巡るように円になったとき、そこには欠けるもののない穏やかな<エン>が生まれる。
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< ROSETTE > 光と花の紋様
「ロゼット」は建築や彫刻に用いられる花形の文様、太陽の光を意味する文様、またタンポポなどの葉が越冬するときに葉を放射状に広げる姿のことを言う。
作品 ROSETTE は「草の弱さを感じる美しさ」を象る壁飾り。
美しい海岸も砂粒からできているように、美しいものは弱さが強さになる。
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< ANTHOS > 花の精
アントスは古代ギリシャ語で「花」の意。
<花>は女性を象徴し、「愛」と「調和」、壊れやすさ、生命の儚さを表す。
下向きに咲く”花の精”のように壁に飾るオブジェ。
下を向く花には「謙虚さ・お淑やかさ・けなげさ」の言葉が重なる美しさがある。
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会場詳細
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KiKusaが届ける小さな「声」
野辺の片隅にしゃがみ込んでいると、数多の生命の営みの小さな「声」が聞こえてくる。
私たちの生活には届かないくらいの小さい声や細やかな者たちのミクロコスモスは、大きく叫ぶような音が溢れる人間社会からは程遠い世界。
鳥、虫、獣、草、木、花、自然世界は美しいだけではなくて、生死は常に目の前にあって、食べる食べられる関係の中で”純粋”に命を輝かせている。
決して長いわけではなく人間から見れば一瞬の命のだとしても、そこは「生の歓び」に溢れていて、「生きる為に生きる」そんな真っ直ぐな姿がとても眩しく見える。
野の小さき者を美しく象ったKiKusaのArtworkから、自然世界を「愛でる」感性や、草花の「声」を届けたい。
展示タイトル
朝、目が覚めると陽の光に瞼が赤くなる瞬間、目を閉じて「ありがとう」と手を合わせている。
光が眩しくて顔も身体も真っ白になっているようで、空に伸ばした手は真っ青に溶け込んでいく。
一本の草花から野原を想像すると、夢の中のように体は浮いて緑の中へと飛んでゆく。
小さき生き物たちの歓びは、毎日そうして始まるのだろう。
目に見えない自然エネルギーを植物に宿して
日本神話における「天の岩戸開き」で行われた神々の祭りにインスピレーションを受けて、その心象から植物がエネルギーを放つ「歓び」を描写した展示とインスタレーション。
"目に見えない世界"が元に有るからこそ今"目で見てる世界"が存在する。
片方だけでは世界は何も動き出さない、陰陽両輪で世界は動いている。
現代において目に見えないものの周縁を感じ、岩戸を開くことができるのは"アート"の役割とも言える。
目に見えない自然エネルギーを植物に宿して美しく可視化した空間展示から、何かしらの死生観を感じ、植物を愛でる感性に"フレる"機縁になればと思う。
青の転生
インスタレーション「青の転生」では、乾いた(ドライ)の紫陽花を用いて空間に絵を描く。
紫陽花の語源は、"藍(青)が集まるもの"という意の「集真藍(あづさあい)」から転じた。
天地が逆転した世界では、天には草花、地は青い空のようにも、青い水面のようにも見える。
紫陽花の花言葉は古くから「七変化」。転生する魂の"変化"を表す。
また、民間伝承では、紫陽花は"魔除け"や"厄除け"に用いられてきた。
ご来場いただく方の穢れや禍いを紫陽花が吸い取り、空間を歩き回る(右回り)ことで身体が祓われる。"祓い清め"のインスタレーションとなる。
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